腰椎すべり症とは、腰椎の部分が慢性的にゆがんでしまっている症状です。
腰椎が少しずつ、前の方へとずれて行きます。前の方へ滑ってしまうということから、【腰椎すべり症】と呼ばれます。
すべり症の種類は?
”すべり症” の種類は大きく3種類に分けられます。
- 形成不全性すべり症・・・先天的に脊椎に問題があるもので、多くは若いうちから症状が出るが、非常にまれな種類
- 腰椎型分離すべり症・・・背骨の後ろの部分と前の部分が離れてしまった状態で、椎体が滑ってしまっている症状。この場合は椎体が後ろに残っています
- 変性すべり症・・・腰椎すべり症というと多くはこの変性すべり症のことを指します。腰椎の分離は起こっていないが、腰椎がすべりだしてしまったもので骨が前にずれている「前方すべり」のことです
★起こりやすい人は?★
中高年層に多いです。また、女性と男性では、女性に多い病気です。そして発症時期としては閉経の頃に多くみられます。
★発症する原因★
- 高齢になることにより、膝などや身体の関節が悪くなるのと同じように脊椎の関節や靭帯が緩むことにより、脊椎をまっすぐ支えられなくなる状態になり変性して、ずれてしまうともいわれており、完全には特定されていないというのが現状
- 慢性的な姿勢の歪み
- 女性の閉経の頃に多くみられるため女性ホルモンの影響や、骨粗しょう症の進行によりこれまで支えてきた骨が支えられなくなるためこの変性すべり症が起こるのではないかとも言われています
★具体的な症状は★
腰痛の他、歩行障害や下肢のしびれが代表的です。
なお、一般的には激しい痛みがないため、治療をしないで放置してしまうことが多く、それにより慢性化を引き起こしてしまいます。
なお、一般的には激しい痛みがないため、治療をしないで放置してしまうことが多く、それにより慢性化を引き起こしてしまいます。
★診断の方法は?★
病院に受診し、エックス線検査で腰椎の”ずれ”の診断をします。
しかし、普段は何ともなくても前屈みになるとすべる場合もあるため、前屈みの状態でエックス線撮影をすることもあります。
また、このすべり症と同じような症状が出る腰部脊柱管狭窄症が疑われる時は、MRI検査を行うこともあります。
神経がどの程度圧迫されているのかがMRIによりわかります。
しかし、普段は何ともなくても前屈みになるとすべる場合もあるため、前屈みの状態でエックス線撮影をすることもあります。
また、このすべり症と同じような症状が出る腰部脊柱管狭窄症が疑われる時は、MRI検査を行うこともあります。
神経がどの程度圧迫されているのかがMRIによりわかります。
治療方法
一般的な腰椎すべり症の治療方法には!!
★保存療法(理学療法・生活改善指導法)★
- 軽度の場合は理学療法を行う。→湿布を貼って温めることで血行を良くし、痛みの改善をはかる、または、、コルセットを着用する。
- 生活の仕方を改善する生活改善指導を行う。→生活を見直し、腰に負担のかからない仕事や動作を指導する。その他、歩き方、椅子の座り方、床から立ち上がる時の方法などについても腰痛によくない癖を改善するように指導をする。
★薬物療法★
- 薬を使って行う治療→消炎鎮痛剤
- 神経ブロック療法→麻酔薬を注射する(痛みが強い時)
★外科的療法★
- メスで患部を切って、処置をする
腰椎すべり症は悪性の病気ではないので、安静や痛み止めの投与が一般的のようです。
いずれの治療法を選択するにしても治療経験者や専門の医師に相談することをお勧めします。
ただ、痛みといっても、一般的には激痛ではないため、放っておくと慢性化してしまいます。
痛みのない時はストレッチなどをして、身体を柔らかくするよう心がけ、症状が出るようなら、どのような状態になっているのか、状態を把握するために受診をされることを勧めします。
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